やさしい人

人には言えなかったことを思い出しては書いています

平成を締めくくる、折坂悠太 「 平成」

平成

 

この曲は、崎山蒼志さん経由で知った曲なのですが、

平成の締めくくり感がひしひしとします。

 

私は平成元年生まれです。

30年間ほんと色々あったなあと。。

 

個人的な出会いや別れ、

世の中を揺るがすような大事件。

一つ一つを思い出していてはもう30年必要になってしまいますね。

 

 

 

 

生まれたときからずっと平成で。

だから、すっごく当たり前のことで。

 

 

 

そんな一つの時代がもうすぐ終わるのだなあとしみじみ。。

 

 

 

 

こうやって不意に今までを振り返ってしまう、

それでいて、

思い出した良いことも悪いことも大らかに包んでくれるような

そんなやさしさを帯びた折坂さんの歌声。

 

 

空港で撮影されたMVが

これからいよいよ新しい時代に出発するんだな

と思わせるのです

 

MVの折坂さんは

飛行機に乗るのでもなく、誰を待つでもなく、

ただたださまよっているように見えるんですよね

 

これをみていると、

真壁仁さんの「峠」という詩を思い出します

 

 

 峠 真壁仁

 峠は決定をしいるところだ。
 峠には訣別のためのあかるい憂愁がながれている。
 峠路をのぼりつめたものは
 のしかかってくる天碧に身をさらし
 やがてそれを背にする。
 風景はそこで綴じあっているが
 ひとつをうしなうことなしに
 別個の風景にはいってゆけない。
 大きな喪失にたえてのみ
 あたらしい世界がひらける。
 峠にたつとき
 すぎ来しみちはなつかしく
 ひらけくるみちはたのしい。
 みちはこたえない。
 みちはかぎりなくさそうばかりだ。
 峠のうえの空はあこがれのようにあまい。
 たとえ行手がきまっていても
 ひとはそこで
 ひとつの世界にわかれねばならぬ。
 そのおもいをうずめるため
 たびびとはゆっくり小便をしたり
 摘みくさをしたり
 たばこをくゆらしたりして
 見えるかぎりの風景を眼におさめる。

 

 

 

 

平成が終わる日には絶対聴いていたい曲ですね。。